本日の授業中のBGMは ショパン「 ピアノ協奏曲 第1番&2番」
いわゆる「脱ゆとり教育」を目的とした、新指導要領が昨年の4月より完全実施されました。教科書も全面改訂されています。この「脱ゆとり」論争の中で、「“ゆとり”は円周率を“3.14”ではなく、“3”で計算(筆算)させる、だからダメだ」という意見が一般的にも多くみられました。
なぜ、“3.14”が良くて、“3”がダメなのでしょうか。もととも円周率は無限に続く無理数なので、“3.14”だって、あくまで近似値でしかありません。そして何より、この円周率、中学校に入った途端、π(パイ)をつけておしまいです。“3”すらかけません。
直径6cmの円の円周と面積。
小学生は 6×3.14=18.84 3×3×3.14=28.26
中学生は 6π 9πで正解です。
小数の計算力は小数の単元でつければよいのです。円に限らず、図形の問題が苦手な子供たちは公式をしっかりと覚えていません。公式は丸暗記で良いと思っていますが、この丸暗記を面倒な計算が妨げているように思えてならないのです。三角形の面積にしろ、台形の面積にしろ、とにかく面倒な数字で計算をさせます。計算が一番大変なのは小学生の4年、5年で、いまどき4桁の掛け算、割り算を筆算でするのは小学生だけです。正直にいって、計算の能力と数学の成績は比例せず、極端に言えば、中学以降の数学では九九さえ、しっかりできれば計算自体に困ることはないのです。
塾長 「円の周りの長さは?」
塾生 「半径×半径…3.14?」
塾長 「それは面積、円周は直径×パイ、ついでに三角形の面積は?」
塾生 「たて×よこ×…3.14?」
塾長 「三角形に縦も横も無い!なんでもかんでも3.14をかけるな!」
(ちなみ小学生とのやり取りではなく、中学生です)
今の質問間違っていました。取り消します。