日曜日は塾はお休みです。BGMは樹里からん 「Lover’s Jazz」&「Rendez-Vous」
天気の良い日曜でしたが、明日から始まるテスト対策の準備やら、最近手に入れたスピーカーの再セッティングやらで気づけば、もう夕方になってしまいました。
私はものぐさな根っからの出不精なので、週末はJazzをBGMに読書三昧かレンタルでDVD映画観賞です(子供たちが大きくなって、親の出番が無くなりましたしね)。
小説を読むのも、映画を観るのも大好きなのですが、原作本のある映画にはがっかりさせられることが多いので、お気に入りの小説の映画化作品は疑心で観がちです。
先日もチラッと紹介した 冲方 丁(うぶかた とう)の「天地明察」。 小説は本当に文句なしに面白く、本を読むことの楽しさを存分に味わせてくれる傑作です。
この本を原作に監督が「おくりびと」の滝田洋二郎、主演は岡田准一で映画化されていますが、遅れ馳せながら昨日、観ることができました。
原作とは面白さが違いますが、とても丁寧な作りで映画として十分に楽しめました。小説ではイメージが湧かない“算木”(映画でも使い方はわかりませんがね)とか、“天測機”とかが具体的になりますし、何よりキャストがとても良いので、最後まで飽きずに(最近の映画はこの最後まで飽きずにというのが難しい)観ることができました。
原作と映画との良い関係のお手本だと思います。
で、ダメな見本の代表がこちら
映画化で話題となり、日本では緊急出版された「ハンガーゲーム」
小説は第1部は面白く、第2部はまぁまぁ、第3部は何だかナーというシリーズ物にありがちな作品なのですが、映画の方は原作を読んでいないと何が何だかわからないという全くのダメダメ作品でした。主人公の決定的な行動が、不本意であるはずのなのに本意として描かれているので関係性がわかりません。ここがわからないと作品全体が意味不明になってしまいます。映画だけでは状況設定を理解できないのです。
むかし「読んでから観るか、観てから読むか」という宣伝文句がありましたが、本来、小説も映画も独立して楽しめなければなりません。原作の蹂躙はもってのほかですが、原作頼りもつまらないものです、ハイ。