一昨年4月より導入された教科書全面改訂を伴う新指導要領から始まった教育改革ですが、大阪では公立高校の入試制度変更や学区撤廃に引き続き、今後もまだまだ変更、改正が続いていくようです。特に英語にかんしては、小学校での教科化が正式に決まっていますが中学校においても、英会話能力を重視する方向にはっきりと大きく舵をきるようです。しかしながら、この一連の改革は子供達のためというよりは、「大人の都合」で進められている気がしてなりません。英会話能力の向上など、経済界の要望であることを公然と発表しています。「グローバル化が進んでいるのだから、英語を話せないと商売にならない、学校教育で英会話を教えろ」ということです、はっきりいってしまえば。ですが、人口1億を超え、単一民族であり、同じ文化を共有し、いわいる先進国に分類されている日本という国において大多数の人々にとっては、「働く」ことを含めて日常生活に英会話は必要ありません。実利、商売に直接関係ないことにこそ「教育」の重要性、価値があるのだと思います。勉強は「理解力、創造力、記憶力」を鍛えるにはとても良いトレーニングですので「中学校までの勉強は学問じゃなくて、人間力を鍛える基礎トレーニング。基礎トレは文句を言わず、黙って一生懸命にやれ」と「何故、将来使いもしない勉強をするのか」という塾生の問いに答えていますが、公平に受けることができる日本の学校教育は絶対に必要ものですし、今後もより良いものを目指して構築していくべきです、大人の都合や商売のためではなく。