岳飛伝-9巻- 北方謙三 集英社

遂に梁山泊軍VS金軍・南宋軍の直接対決が始まりました。原野で、海上で、ジャングルで、中華全土はもちろん、現在のタイ・ミャンマーまでも舞台にし、一斉に開戦の火ぶたが切って落ちされました。さらには「国の兵站を切る」という壮大な経済戦も開始され、戦場と人とその想いが目まぐるしく展開し文字道理「息つくひま」もありません。一晩一気読みでした、ハイ。「岳飛伝」なのにこの巻には一度も登場しなかった岳飛。次巻での活躍が楽しみです。

DSCF1965 (640x480)北方さんの力技に感服です、ホント。

ところで、この本の発売日は6月26日。つまり本日店頭に並んでいるはずです。しかし、ネット通販では発売日に手元に届くように発送されるので、都市部では大抵発売日前日に届くことになります。最新刊が本屋さんより早く手に入り、紙製本では「再販制度」のもと値引き販売が出来ないなか、電子書籍では「~セール」と銘打ち、大々的に安売りが展開されています。私はこのネット環境の恩恵を最大限享受しており、塾(ワーク教材など)以外の本は完全にネットだけで入手し、映画も映像配信やネット発送のレンタルDVDを利用しています。

今月、私の住んでいる地域唯一の中堅書店が閉店しました。もう少なくとも自転車で行ける範囲には、学習教材(教科書ガイドや受験用参考書など)まで置いているような大型店舗がなくなりました。本当に不便(二階にレンタルビデオのツタヤがはいっていたので余計に)を感じてる人が多いと思います。ネット環境を自由に利用できない子供や高齢者は特に困ってしまうことになると思います。私自身にはもうあまり影響はありませんが……

以前は少なくとも週2回は通っていて、甥っ子に「おじちゃんが買わなくなったから」と冗談を言われました。時代の趨勢なのでしょうが一抹の寂しさはぬぐえません。

DSCF1971 (640x480)それでも大半はその本屋で買った本ばかり。