しばらく更新が滞っているうちに、あっと言う間に期末テストを迎えることになり、先週よりテスト対策の連続授業に入っています。特に三年生はこの期末テストで事実上内申点が決まりますので、「内申を上げるラストチャンスだぞ」と何度も励まし、とにかく本気で頑張って欲しいのですが、今年の三年生達はどこか本当に他人事のような感じです。どうも「頑張る」ことが苦手なようですが「目の色を変えて頑張る」ことが必要な時期ですので、一日も早く意識を変えて欲しいと思います。
本日は大阪府知事と大阪市長選挙の投票日にあたり、先ほど投票を済ませてきました。橋下徹知事時代からの大阪維新の会による府政には様々な功罪があると思いますが、高校入試制度改革を筆頭に一連の教育制度改革については残念ながら「功」よりも「罪」のほうが大きいと私は思っています。わずか3年で終わった普通科の前後期入試、絶対評価なのに学校ごとに評定範囲(配分できる評価点数)が決められ、おまけにその判定基準に国が行う「全国学力調査テスト」を勝手に使ってしまい、国から使用禁止とされるなど「場当たり的」で「思いつき」と言われても仕方がないような状態が続いています。個人的には「維新の会」に対し期待も大きかった分、憤りも大きくなってしまいました。
しかしながら、今回の選挙に関しては知事選にしろ、市長選にしろ対立候補陣営が“主義”、“政策”を棚上げにして“反橋下”でまとまっている状態にも嫌気がさしています。今年巻き起こった“反安保法”、“反安陪”運動のなかでも、本来“共産主義”であるはずの共産党までが「民主主義を守れ」と大声を上げていますが、守るべきは「民主制度」であって“主義”ではありません。“民主主義”や“社会主義”“自由主義”などそれぞれが信じる理念や政策を「民主制度」のなかで実現させることが我々が選んでいる社会運営方法のはずです。例えば、先ほど総選挙が行われたミャンマーでは“民主主義”を訴えて軍事政権により長い間迫害と自宅軟禁を強いられながらも民主化運動を進めてきたノーベル平和賞受賞者アウンサンスーチさんがようやく実現した「民主制度」において政権を手に入れることになりました。しかしながら、あろうことか政権を獲得したとたん『誰が大統領になるにせよ「与党党首として私がすべて決めることに変わりはない」』と自ら「民主制度」を否定してしまいました。“民主主義者”が「独裁体制」を敷くと宣言したも同然です。
日本では来年から18歳選挙権が開始となります。今一度、“主義”と“制度”の違いをよく考える必要があると思います。