トランプ大統領が就任して1年が経とうとしていますが本当に予想以上に“ジャイアン”で驚いてしまいます。はばかることなく自分のことを「私は情緒の安定した天才だ」と公言し、
誰の得にもならない「正論」を振り回してイスラエルとアラブ諸国の対立を煽り、さらには他国を「肥溜め」呼ばわりまでしてしまいます。よその国のことながら“こんな下品な大統領で本当に良いのか”と昨年の1月に心配していたことがそのまま1年間続いてしまいました。少なくともまだ3年間は任期がありますので、“ジャイアン”ぶりがどこまで続くのか心配でなりません。
そして日本では安倍政権1強による“疑似的な政治安定”が続いていますが、その一方で社会的には様々な不安定さが露呈してきているように思えます。一例が「痛くない注射針」で一世を風靡した岡野雅行さんが率いる「岡野工業」(従業員3名で年商8億円の超優良企業)の廃業です。事業承継できる家族がおらず職人、技術者の後継者を見いだことが出来なかったようです。昨年自主廃業した中小企業およそ3万社のうち49%が黒字廃業だったようで、顧客も利益もあるにもかかわらず次世代に引き継ぐことが出来ないのです。岡野さんがおっしゃっるには職人を育てるには大学卒業後では間に合わず、遅くとも高卒からできれば中卒からが望ましいそうです。今の日本は高校進学率97%、大学・短大の進学率55%でさらに国は教育無償化により高等教育の拡大を目指してます。残念ながら岡野さん言う「職人」を育てることはますます難しくなっていくことになりそうです。技術立国と培ってきた日本の強みははたして維持できるのでしょうか。