大阪府は教育改革の一環として、高校入試制度を大きく変え、中学での内申評価も本年度の1年生より、全国で大阪府のみ採用していた相対評価から絶対評価に変更しました。相対評価では学校により同じ内申点として評価できない「A校の5はB校の4と同程度」といったことのようです。しかしながら、前回の塾長会で聞いたのですが岡山県では普通科入試において内申点を全く考慮せず、入試得点のみの「一発勝負」に変更されるそうです。何故なら、中学校から上がってくる“絶対評価”の内申点が全く信用できないからとのことです。大学入試のAO入試や推薦入試では数年前から同じことが言われていましたが、ついに義務教育において“制度”としての「絶対評価」が否定される事態になったようです。つける点数に制限がないのであれば、“甘く”なったり“辛く”なったりするのは当たり前といえば当たり前の話のようにも思えます。大阪では始まったばかりの“絶対評価”ですが、大阪で定着するころには他府県においては廃止されているかもしれません。高校入試において普段の授業態度や定期テストの点数が入試に反映されないとなれば、生徒により、大きな不利益が発生すると思われますが、残念ながら“ルール”は当事者個々の“都合”や“事情”を考慮されず変更されてしまいます。大学入試においても「センター試験」を改訂し、学力の「到達度」を判定する試験を導入することが検討されています。高校にしろ、大学にしろ、こと「入試」に関しては本当に定着している“学力”が今後は問われていくのかもしれません。「ルール変更に左右されることのない“実力”を付ければ良い」と言うことでしょうが、「言うは易く行うは難し」です。“学力”なんて人を測る物差しとしては、そんなに大事なものではないと私は思っています。学習塾の塾長として言うべきことではないかもしれませんが。

「竜との舞踏-1-」 氷と炎の歌-第5部- ジョージ・R・R・マーティン 早川書房

DSCF1407 (800x600)上下2段組み500ページ、3,000円

以前紹介した第4部の「乱鴉の饗宴」では出番の少なかった(あるいは全くなかった)人々を描いています。群像劇の一大ファンタジーですが、登場人物達がみな、いわゆる「キャラがたっている」ので、第4部では消化しきれず、第5部(なんと3冊)として別建てで書き、第4部と融合させるようです。重要人物をあっさり殺してしまうこのシリーズですが「死んでたんちゃうんかい」といった人物も登場するので、油断も隙も許されません、ハイ。今作でも死んでいる設定だった新たなキャラクターが登場し、しかも貴種流離譚になっているのでこのパートも長くなりそうです。今回添付資料の地図が増えましたので、ようやく物語全体の世界構成がはっきりしました。今月から3か月連続刊行されるのですが「本は長いし、価格は高いし」で大変ですが、いまさら文庫落ちを待つわけにも行かないので、頑張ります、ええ。